産経新聞の世論調査でも安倍改憲には反対が多数!

少し古い話になりますが、2015年7月24日、西播労連が姫路市の使用許可を得て姫路市が管理する駅前広場で実施していた姫路駅前文化祭と銘打った西播地域の文化団体の活動発表会が、「安倍批判がある。個人を批判している」などという理由で姫路市から途中で中止させられた件で、西播労連は、中止命令が憲法21条等に違反するとして姫路市を被告とする国家賠償訴訟を提起するとともに、姫路市に謝罪を求める申し入れをしていたところ、裁判の第1回期日前に姫路市から全面的な謝罪があったため、裁判を取り下げたという事件で、西播労連の代理人を務めたことがありました。

姫路市の謝罪を受け、訴訟を取り下げた翌日の新聞は、この件を、「姫路のイベント中止、市『憲法違反』認める」(朝日新聞)、「政権批判『ストップ』姫路市が謝罪」「集会・表現の自由侵害し違憲」(毎日新聞)との見出しで報じてくれたのですが、産経新聞の見出しは「イベント中止、労組が提訴取り下げ」というもので、記事の本文の中にも、姫路市が憲法違反を認めて謝罪したから裁判を取り下げたということは一言も説明がなく、まるで訴訟提起が間違っていたから西播労連において取り下げせざるを得なかったかのように誤解させるような記事になっていました。

さすがに「これはひどいのではないか」と本気で抗議することを考えたものの、結局、抗議することはなかったのですが、ネットを見ても「安倍政権の露払い」などと揶揄されることが少なくない産経新聞、そうした揶揄が決して誇張でないことを身を持って体験することになりました。

そんなこともあって産経新聞を読んだり、産経新聞の記事を気にすることはほとんどなくなっていたのですが、産経新聞社とFNNが10月13日、14日に行った合同世論調査の結果を報じる10月16日の産経新聞の記事は久しぶりに興味深く読むことができました。

記事は、まず、今般の「内閣改造と自民党役員人事を『評価しない』との回答が58.6%に達し、改造内閣に期待しないという回答も51・9%あった」ことを「内閣改造、初の『効果なし』」との見出しで紹介しています。

「国民が権利は天から付与される、義務は果たさなくていいと思ってしまうような天賦人権論をとるのは止めよう、というのが私たちの基本的考え方です。国があなたに何をしてくれるか、ではなくて国を維持するには自分に何ができるか、を皆が考えるような前文にしました!」と、基本的人権の基本をまったく理解していない無知を平然とツィートするような片山さつき氏を地方創生担当大臣に据えたり、文部科学大臣の就任会見で、戦前、“天皇のために命をささげよ”と教え、子どもたちを侵略戦争に駆り立てる道具として使われ、そのため戦後、衆参両院が排除と失効を決議した教育勅語を「普遍性を持っている」などという柴山昌彦氏の発言を聞けば、「在庫一掃」「閉店セール内閣」と野党から批判される今回の組閣に期待することがなにもないことは明らかだと思っていましたが、産経新聞の世論調査でもそのことが明確になっているのは、ある意味では驚きです。

そして、それ以上の驚きは、「改憲賛成でも『慎重議論を』」との見出しで報じられている、憲法改正自体については賛成(52.2%)が反対(38.2%)を大きく上回っているのに、10月24日召集の臨時国会で憲法改正案の提出を目指すことについては、反対(48.3%)が賛成(42.9%)を上回ったことです。

この間、圧勝と言われた自民党総裁選でも、地方では55%しか得票できず、石破茂氏に大善戦を許し、与党が総力を結集した沖縄県知事選でも、亡翁長前知事の遺志を継いだ玉城デニー氏が対立候補に8万票もの大差をつけて当選、朝鮮半島でも対話によって朝鮮戦争の終結が実現しようとしている中で、憲法、特に平和主義を定める9条改正が必要とされる情勢は、どこにもありません。

にもかかわらず、安倍首相は10月14日の自衛隊観閲式でも、「すべての自衛隊員が強い誇りを持って任務を全うできる環境を整えるのは、今を生きる政治家の責任だ。私はその責任を果たしていく」と述べ、憲法9条に自衛隊の存在を明記することへの決意を示すなど、相変わらず改憲に前のめりになっています。

しかし、安倍首相が前のめりになればなるほど、改憲に違和感を持つ国民は増えて行っているのではないでしょうか。

改憲にあからさまに賛成している産経新聞、安倍応援団などと揶揄される産経新聞が行った世論調査で、改憲自体には賛成の人が多数であったにもかかわらず、安倍政権が改憲を行うことには反対を唱える人が多かったという事実は、そのことを端的に示していると思います。

憲法は国民のものです。「初めて改憲を実現した首相として名を残したい」「改憲を実現した首相として東京五輪を迎えたい」などという自らの願望のために、まともな議論もせずに改憲のための国民投票を実施させることなど、絶対に許されません。

姫路駅前文化祭で中止命令が発せられたのは、担当職員が、「花こま」の演じた面踊りにびっくりしたからですが、この面踊りは、安倍首相の面をつけた主演者が辺野古基地新設と戦争法案の法制化を進めるために国民の声を封殺しようと、「え~い! だまれ、だまれ!」と叫ぶのに対し、青年の面をつけなおした主演者が、「だまるもんか! 僕たちは戦争を絶対許さない! 戦争法案を廃案にするまで絶対あきらめない! 沖縄と一緒にオール日本の闘いをしよう! 辺野古の新基地建設、絶対反対! 戦争法案、絶対反対、安倍政権はNOだ!」と訴えたところで終わります。

あれから3年経っても、辺野古問題、改憲問題は決着していないわけですが、これからも息切れすることなく、「改憲には反対しないけど、安倍政権の改憲には反対」と考えている人たちも巻き込み、辺野古の新基地建設反対、改憲反対の声を上げ続けていかなければなりません。

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