第41回憲法を守るはりま集会~15%が立ち上がれば社会は変わる!

5月5日、第41回憲法を守るはりま集会が姫路市市民会館大ホールで550人の参加のもとに開催されました。

集会では兵庫県立大学名誉教授の松本滋実行委員長のあいさつのもと、「平和を歌う合唱団希望」が、♪日本国憲法第9条、♪いのちのうた、♪ねがいの3曲を合唱、その後、2010年4月に亡くなれた、作家で、9条の会の呼びかけ人の一人でもある作家の井上ひさしさんが、「憲法の大切さを子どもたちに伝えたい」との思いで書かれ、いわさきちひろさんの絵がつけられた作品のなっている「子どもにつたえる日本国憲法」のスライド上映を経て、参加者全員「憲法改悪STOP!」のプラカードを掲げた後、休憩をはさんで、ジャーナリストで9条の会の世話人もされている伊藤千尋さんの講演「憲法を活かす日本~今の日本を変えるには~」へ。

伊藤さんは、アフリカ沖のカナリア諸島やトルコにも日本国憲法9条の碑が設置され9条の精神が世界中で尊ばれていること、日本に次いで世界で2番目に平和憲法を持つようになったコスタリカでは、一台の戦車、一機の軍用機もなく、従来の軍事費がすべて教育費にまわされ、多くの大学生が「憲法が危機にさらされたときには闘う必要がある」と考えるなど、日本と違い、憲法が活かされた社会が実現されていることを紹介し、日本港憲法の平和主義は米国から押し付けられたものではなく、9条を発案したのは当時の重原喜重郎首相であることを確認した上で、安倍首相がいうように9条に自衛隊を明記すれば、現在の9条1項、2項は死文化し、自衛隊は軍隊となって米国のために死んでいくようになるだけでなく、軍事費の歯止めも取り払われ、現在の倍の10兆円規模となって、年金はなくなり、医療費は全額負担の時代がくる、決して安倍首相のいうように、「自衛隊を憲法に明記しても何も変わらない」ということにはならないこと、9条が、日本だけでなく、北東アジアにおける平和を守ってきたこと、したがって、9条を守ることは世界史的な任務であることを力強く訴えてくれました。

本当に元気の出る、絶対にあきらめてはならないということを再認識させてくれる講演で、アンケートを見ると、多くの参加者も同じ感想を持っておられました。

伊藤さんは、9・11テロで愛国社会となった米国では、どこでも国旗が掲げられていると感じるようになったが、実際に多くの場所で数えてみると、国旗を掲げている車両は全体の11~13%であったこと、ベルリンの壁を崩壊させる契機となった人口60万の東ドイツ・ライプチヒのデモでは、デモの参加者が2万5000人程度まではデモを抑圧していた警察が、デモの参加者が7万人になると手を出すのを止め、12万人になると交通整理をするようになった。デモ参加者が人口の1割を超えたときに警察の対応が変わったことを例に、15%の人間が立ち上がれば、社会を変革させることができるというお話もされました。

憲法改正の発議を止めるには、7月に予定されている参議院選挙が重要になりますが、仮に選挙結果がおもわしくなかったとしても、あきらめる必要はありません。

15%の市民が立ち上がって声を上げ続ければ、必ず改憲は阻止することができます。

そんな思いを強くした集会でした。

集会に参加してくださった皆さん、カンパなどを通じて集会の開催にご協力してくださった皆さん、本当にありがとうございました。

来年も憲法を守るはりま集会、必ずやります!

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