第45回はりま憲法を守るはりま集会が開催されました!
5月6日、第45回はりま憲法を守る集会が姫路市市民会館大ホールで開催されました。
集会のメインは、国際ジャーナリストで、九条の会の世話人の一人でもある伊藤千尋さんの講演「平和で幸せを実感できる日本へ~戦争でなく人間を活かす社会を創ろう~」。
伊藤さんは、ウクライナの戦争に便乗して、自衛隊に敵基地攻撃能力を保有させることを閣議決定して、軍拡に狂奔する岸田内閣のもとで、いまでも軍事費が世界第9位の日本は世界第3位の軍事大国になろうとしているが、軍隊で国は守れない、9条の理念こそが国を超えて人類を守るということを、軍隊を持たない平和国家コスタリカの人々の幸せな生き方やペシャワール会を主宰し、日本の農民の知恵をアフガンに輸出して武器なき国際貢献を実践してきた中村哲医師の生き様を例に語ってくれました。
集会の最後に参加者一同で確認した集会アピールはつぎのとおりです。
第45回憲法を守るはりま集会アピール
岸田政権が発足して1年半が経過しました。
新型コロナの流行が続く中で発足した政権ですが、目新しい経済政策は行われず、防衛費は増税し、物価高は続き、国民の生活は厳しくなっていく一方です。岸田政権の言う「異次元の少子化対策」にも、反応は冷ややかで期待できないと考える国民が多く、「資産所得倍増計画」にも、具体的な施策が何一つとして評価されることのない状況が続いております。そして、何より、聞き慣れないフレーズを聞かされ、乱気流のように支持率が上昇と下落を繰り返す様を見て、うんざりしている国民も多いのではないでしょうか。
安倍政権の下で勢いづいた憲法改正の流れは、岸田政権になってから動きが鈍っているように見えますが、岸田総理は、改憲の意欲を失っておらず、今年に入って憲法審査会が複数回開催されるなど、全く油断は出来ません。
また、対外的に見ると、ロシアによるウクライナ侵攻から、1年2ヶ月以上が経ちました。戦争が長期化される中で、平和憲法を持つ日本が国際社会において先頭を切って、平和的手段を駆使して戦争の終結に向けた行動をとらなければなりません。
日本国憲法の前文では、「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。」とあります。
日本がすべきことは、断じて9条の改憲ではありません。ウクライナにNATOなどが武器供与を行い、戦争が泥沼化し、ロシアにもウクライナにも大勢の死者が発生する状況で、今こそ、憲法前文の精神に則った、平和の旗振り役としての行動が望まれているのではないでしょうか。
厳しい言葉を使えば、「やっている感だけの岸田政権」に、しっかりとNO!を突きつける国民の声を政治に届かせていかなければなりません。
国民生活を不幸に陥れる改憲を止め、私達自身が、平和で幸せを実感出来る日本へと、時代の流れを変えていきましょう。
この憲法を守るはりま集会も今回で45回目となりました。もうすぐ半世紀を迎えつつあるこの憲法集会は、憲法を守る市民の一人一人の声が集まり、今日まで実現していくことができました。このはりまの地域から、戦争に怯えることなく生きていける当たり前の社会を、強く、そして、大きく訴えていきましょう。
2023年5月6日 第45回憲法を守るはりま集会 参加者一同