憲法記念日の5月3日、コロナや健康上の問題でここ数年参加できていなかった兵庫憲法集会に参加してきました。
神戸みなとのもり公園に集まった参加者は約5000人。
主催者あいさつで羽柴修弁護士が「軍事で平和はつくれない。戦争はなくならない。9条を守るたたかいを続けたい」と訴えた後、メインスピーカーである内田樹神戸女学院大学名誉教授が、米大統領選の行方にも触れ、「これまでの9条を守るたたかいは、どちらかといえば内向けのたたかいであったが、世界秩序が変わってしまおうとしている今日、これまでとは違った視点で、わが国の安全保障のあり方、どうすれば日本が9条を残して平和国家として生き残れるのかを考えていかなければならない」ということを訴えられました。
5月3日の朝日新聞は、9条改正の是非について、「変えないほうがよい」は61%で、「変えるほうがよい」の32%を大きく上回ったことを報じていますが、共同通信の世論調査でも、「改憲議論急ぐ必要はない」が65%、「慎重な政党も含めた幅広い合意形成を優先するべきだ」が72%に上ったようですが、一方で、岸田首相は、憲法記念日に開催された改憲派の集会に「憲法改正は先送りのできない重要な課題だ」と述べるビデオメッセージを送ったようです。
5月2日の毎日新聞は、4月20、21の両日に実施した全国世論調査で、岸田文雄首相の在任中に憲法改正を行うことについて尋ねたところ、「賛成」との回答は27%で、「反対」との回答の52%を下回った旨を述べています。国民の多くは、改憲を訴える岸田首相の狙いが、裏金問題等々で支持率が一向に回復の兆しが見えない状況のもとで、支持率を回復させるためには保守派の支持を呼び戻すしかないことにあること、先送りできないなどという改憲論に米国に追随して9条を破壊すること以外に何の中身もないことを見透かしているのです。
こんな政権に改憲を行わせることなど絶対にできません。
先の衆院長崎3区、島根1区、東京15区の補欠選挙では憲法擁護を訴える市民と野党の共闘のもと立憲民主党が全勝しました。
野党共闘で9条を壊して戦争国家となることは絶対に阻止することができる筈です。
いまこそ憲法の理念を世界に訴える大きな声を上げ続けていかなければなりません。
さて、5月6日ははりま憲法集会です。防衛ジャーナリストである半田滋氏に「敵基地攻撃と日米一体化~防衛費増税は国民負担に~」の演題で講演してもらいます。
お時間のある方、是非、姫路市市民会館大ホールに足をお運びください(開演は午後1時30分です)。