5月6日、第47回憲法を守るはりま集会が姫路市市民会館大ホールで開催されました。
松本滋兵庫県立大学名誉教授による実行委員長挨拶、平和をうたう合唱団希望による合唱に続き、集会のメインはテレビで会えない芸人・松元ヒロさんのソロライブ。
憲法を守るはりま集会への参加は4年振り4回目になりますが、今回もたくさん笑わせてもらいました。
本当に楽しいソロライブでしたが、やはり圧巻はアンコールで演じられた憲法くん。
安全保障について、理想と現実が乖離しているのであれば、理想を実現すべく努力することこそが私たちに求められていることを改めて教えてもらいました。
集会の最後に参加者の拍手で確認された集会アピールはつぎのとおりです。
第47回憲法を守るはりま集会アピール
昨年10月に実施された衆議院選挙では、改憲派は憲法改正の発議に必要な3分の2を大きく下回る議席しか確保することができず、当面、憲法改正を行うための国民投票を実施することは不可能な状況になりました。
もっとも、明文改憲の危機が去ったからといって安堵するわけにはいきません。
安倍政権下で集団的自衛権の行使を容認する戦争法が強行採決され、岸田政権下で専守防衛を投げ捨てる敵基地攻撃能力の保有が認められるなかで、戦争する国づくりが進められ、憲法9条は大きく傷つけられたたままです。兵庫県でも、非核証明書を提出しない米軍艦の入港が認められるという非核神戸方式がないがしろにされた事態が生じています。
このまま軍拡が進められれば、核兵器の共有なども含めた抑止力の強化が追及されることにもなりかねません。
しかし、昨年の日本被団協のノーベル平和賞受賞は、人類が発明してかつて使われなかった兵器はなく、核抑止論ではいずれ核が使用される事態を回避することはできないこと、真の平和を希求するためには核兵器を廃絶する必要があることを改めて認識させてくれました。
核廃絶は理想論であり、核抑止でなければ平和は守れないと考える人たち、憲法9条をお花畑と揶揄する人たちが少なくありませんが、私たちは、今日の集会で、松元ヒロさんの演じる「憲法くん」が、「理想と現実が違っていたら、ふつうは、現実を理想に近づけるように、努力するものではありませんか」と訴えたことを胸に刻まなければなりません。
核のない世界を実現するために、本当の平和を実現するために、今一度憲法9条の理念に立ち戻り、核の保有、戦争が、平和と立憲民主制の維持、基本的人権の保障にとって最大の脅威であること、憲法に掲げる理想を追求していくことが、わが国における立憲民主制の維持発展、全世界における平和の実現のために不可欠であることを確認しましょう。
また、軍拡を推し進めるためには、軍事費を際限なく増やし続けなければなりませんが、その軍事費を捻出するためには、増税を行うか、社会保障費・教育費を削減するか、そのどちらかしかありません。しかし、どちらであっても、そんなことをすれば私たちの生活は根底から破壊されてしまいます。憲法9条の理念に立ち返り、軍拡を押しとどめなければ、基本的人権の保障を徹底し、私たちの人間らしい生活を守ることもできません。
9条明文改憲の危機を乗り越え、国会の憲法改正発議を押しとどめた今こそ、傷つけられた憲法9条を取り戻し、憲法9条を生かした政治の実現を攻勢的に求めていきましょう。
2025年5月6日 第47回憲法を守るはりま集会 参加者一同
集会終了後、松元ヒロさんを囲んで