吉田竜一弁護士ブログ

サッカーW杯は世界を一つにするものでなければならない!

サッカーが大好きです。

したがって、4年に一度の祭典「W杯」は私にとって何よりも楽しみな祭典となるはずなのですが、6月12日に開幕した今回のアメリカ、カナダ、メキシコで開催される北中米大会は、これまでの大会ほどに気持ちが高まることがありません。

原因は、今回のW杯が、「世界を一つに」との理念とはかけ離れたものになっているという印象しか持てないからで、そんな大会にしてしまったのは、トランプ大統領とFIFA(国際サッカー連盟)が、W杯を米国第一主義に毒し、行き過ぎた商業化を実現してしまったからです。

トランプ大統領がしかけた国際法違反のイラン侵攻のため、米国はW杯に出場するイラン、そして敵対国にあるハイチを完全出入国禁止国に指定しており、イラン・チームはなんとか米国の試合前日には現地入りできる見通しになったようですが、それでも前日の入国しか認めないということ自体も姑息ですし、そもそもハイチ、イランのファンは渡米して応援することができません。ソマリアの審判員も締め出されたようで、これでは、W杯を「世界の人々が集まるサッカーの祭典」などと呼ぶことは到底できないでしょう。

チケット代についても、FIFAがダイナミック・プライシングという人気の高い試合ほど価格を高く設定できるシステムを採用し、しかも転売の上限規制もとっぱらってしまったため、人気のアルゼンチン戦は約92万円、決勝戦では1億円超えのチケットが出品されるなど、一般の人では到底購入することができない金額になっています。イギリスの首相が「サッカーファンを第一に考えるべき」とFIFAに対応を求めるのも当然で、W杯北中米大会は現地では金持ちの娯楽に堕してしまったとの批判を免れるものではありません。

まあ、見事なまでにFIFAと米国大統領が、すなわち、サッカーと政治が結託したW杯になっているわけで、それが私を含め、少なからぬ人たちが「盛り上がらんなあ」と感じる要因でしょう。

そもそもFIFAの現会長であるインファンティーノは、2025年、自ら創設したFIFA平和賞をトランプに授与した人物ですが、このような行動が、スポーツの利益に反する危険極まりない行動であったことは言うまでもないところで、FIFAが自らの姿勢を根本的に改めない限り、サッカー、そしてW杯の将来も暗たんたるものと言わざるを得ません。

2002年のW杯日韓大会、故郷の大分では、当時ビッグアイと呼ばれていたスタジアムでセネガルとスウェーデンの決勝トーナメントの試合が開催されました。残念ながら私は観戦できなかったのですが、観戦した知人は民族衣装をまとい太鼓を打ち鳴らすセネガルサポーター、バイキングの衣装に身につけたスウェーデンサポーターの応援が素晴らしかったと言っていました。それこそがW杯のあるべき姿です。

前にブログで書いたことがありますが、サンフレッチェ広島の本拠地・ピースウィングスタジアムに設置された巨大壁画「ピースウォール」では、キャプテン翼が、「どうして人間はいけないとわかっていて戦争を起こすのでしょう」「ボクはこの世界から戦争をなくしたい」と訴えているのですが、W杯も、今一度、「サッカーはすべての人のためのもの」という理念に立ち返る必要があると思います。

とはいえ、選手には何の責任もなく、サッカーが好きなことに変わりはありませんから、時間が許す限り、テレビ観戦はします。

昨日の日曜日は引き分けに終わったブラジル・モロッコ戦を観ましたが、モロッコ、試合開始から王国ブラジルを圧倒する本当に強いチームだと思いましたし、そのモロッコの勢いを一発で止めたブラジル・ヴイニシウス選手の同点ゴール、まさにワールドクラスのスーパーゴールで見ていて本当に身震いしました。

そして、今日は早朝から日本・オランダ戦を観戦したのですが、素晴らしい試合でした。

オランダは、1974年の西ドイツ大会で、クライフ選手が持ち込んだトータルフットボールが世界を驚愕させたときからのファンで、準優勝3回の強豪チームですが、そんなオランダと引き分けた日本、本当に強い。

2点目の同点ゴール、最後にボールに触った鎌田大地選手のゴールになっているようですが、あのファンダイク選手にヘッディングで競り勝った小川航基選手のお手柄であったことに疑いの余地はありません。「アッパレ」でした。

このブログを書いていたら、米国とイランが戦争終結に合意とのニュースが飛び込んできました。本当なら喜ばしいことですが、こんな戦争が数か月も続いたことについて誰が責任を負うべきなのかということ等については、また別のブログで書きたいと思います。

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