5月5日に姫路市市民会館で、姫路出身の宇宙物理学者である池内了先生の公演「科学の目で憲法を考える~憲法九条は世界の宝~」をメインに、第44回憲法を守るはりま集会を開催することは事務所のホームページでもお知らせしているところですが、この憲法集会のプレ企画として、4月17日(日)13時30分から姫路市市民会館第6会議室で、兵庫県弁護士9条の会の事務局長をつとめておられる中神戸法律事務所の羽柴修弁護士に「今そこにある危機 憲法9条で戦争を防ぐことができますか?」という演題で講演して頂きます。
時間の許す方は是非ご参加いただきたいと思いますが(憲法集会同様、入場無料です)、羽柴弁護士が、プレ集会の主催者である憲法を守るはりま集会実行委員会につぎのとおりのメッセージを寄せてくれました。
わが国は憲法9条で戦争をしないことを世界に宣言していますが、戦後70数年経過して、あの悲惨な戦争、ヒロシマとナガサキを忘れつつあります。
「平和な時期には、何がどこにあるか、いつも分かる。どこに行けば友達に会えるかも分かっている。
夜、どこに行って寝るのかも知っている。しかし、こういう基盤が崩れるとき、世界の中に自分の居場所がなくなるとき、どこに行けば自分の愛する者と会えるか分からなくなるとき、海に出た夫が帰ってこないとき、平和は死ぬ」(サン=デグジュペリ『星の王子様から』)
戦争は絶対にだめです。「気がついたときには、もう遅い」のです。
数十年前、まだ小学生か中学生だった頃に呼んだ「星の王子様」。このような一節があることなどまったく覚えていませんでした。多分、読んだときはその意味も理解できなかったのでしょう。読み返してみると深い意味のある文章だと思いましたが、羽柴弁護士のメッセージで、9条の会の呼びかけ人の一人であった大江健三郎氏がノーベル賞受賞演説で、「不戦の誓いを日本国の憲法から取り外せば・・・なによりもまずわれわれは、アジアとヒロシマ、ナガサキの犠牲者たちを裏切ることになるのです」と述べておられたことも思い出しました。
ロシアの国連憲章違反のウクライナ侵攻の報道に毎日接し、少なからぬ市民、少なからぬ子どもたちが犠牲になっていることに本当に心を痛めているところで、戦後、私たちにとっては水や空気のように当然の存在であった平和の大切さを改めて痛感しているところです。
話は変わりますが、昨日開幕した春の選抜高校野球では開幕戦に私の母校である大分舞鶴高等学校が初めて甲子園に登場し、グランドで躍動する選手たち、スタンドで一体となって応援する生徒たちの姿をテレビで見て非常に感慨深いものがありました。
試合は残念ながら4対0の完敗でしたが、打力のチームと言われていた打線が完封されたのですから、相手である浦和学院の宮城投手の投球が素晴らしかったといわざるを得ません。
浦和学院、次戦も頑張ってください。健闘を祈っています。
そして大分舞鶴には夏にも甲子園でその姿を見ることを期待しています。
ともかく、高校野球が楽しめるのも平和あってのこと。
羽柴弁護士のいうとおり、戦争は絶対にだめです。
今回のロシアの暴挙に接し、タレントで国会議員でもあった大橋巨泉さんの「戦争は爺さんが決めて、おっさんが命令して、若者が死ぬ」ものという名言も思い出したのですが、戦争への道に踏み込めば転がり落ちるのはアッという間。
「気がついたときには、もう遅い」のです。
(アイキャッチ画像は兵庫民報WEB版より)