吉田竜一弁護士ブログ

優勝候補ベルギーに大善戦も惜敗ーW杯サッカー

年があけてからのテストマッチでは全然勝てず、W杯開催直前にハリル・ホジッチ監督を解任するなど迷走し、おっさんジャパン、忖度ジャパンなどと揶揄されていたサッカー日本代表。

多くの人がグループリーグ3連敗と予想していたのも、ある意味無理からぬ状況だったと思いますが(正直、私もその1人です)、前回のブラジル大会で完敗したコロンビアにリベンジし、セネガルにも一歩も引かない打ち合いで引き分けるという見事な戦いぶりで、ポーランド戦での最後のボール回しにはいろいろ議論のあるところだと思いますが、多くの人の予想を見事に裏切り、グループリーグを突破し、本日、ラウンド16で優勝候補の一角、ベルギーと対戦。

ここでも多くの人の予想を裏切り、後半早々に2点を先行し、ベルギーを大慌てさせましたが、最後は自力の差か、アディッショナルタイムでの逆襲をくらい、3対2で惜敗。ベスト8に進出することはできませんでした。

非常に残念な結果ではありますが、世界ランク3位の優勝候補と互角に渡り合ったことを素直に賞賛すべきだと思います。乾選手の2点目、まさしくスーパーゴールでしたし、ガンバ大阪の攻撃的サッカーの礎をつくった西野監督のもとで、ポーランド戦の最後以外は本当に楽しい、攻撃的なサッカーで私たちを魅了してくれました。

賞賛すべきは、グループリーグ突破という結果を残した点だけではなく、フェアプレーを徹底した点でもです。グループリーグで一番警告数の少なかったのは日本で、勝ち点、得失点、総得点も同じセネガルとは警告数の差でグループリーグを突破することになりました。また、出場6回目の日本は、ベルギー戦までの21試合、1枚もレッドカードをもらったことがないとのことで、これはW杯の記録だと聞いています。

監督、選手、スタッフの皆さん、本当にごめんなさい。そして、ありがとう。

フェアで攻撃的なサッカーに一層磨きをかけ、4年後のカタールでのW杯で、今度こそ、ベスト8の壁を突破してください。

また2点を先行されたベルギーもラフプレーに走ることなく、まさに正攻法で逆転し、優勝候補の一角である実力を見せつけてくれましたし、この試合を裁いた審判団は日本とは警告数の差でグループリーグを突破できなかったセネガルの審判団で、試合前にはベルギーびいきの笛になるのではないかという声もありましたが、そんな疑惑を持つことを恥ずかしくさせるような公正・的確なレフェリングで、本当にスリリングな試合を観ることができました。

20年間の現役生活で1枚もイエローカードをもらったことがない、W杯で得点王にもなり、名古屋グランパスエイトでもプレーしたイングランドのゲーリー・リネカーは、ダイブも演技もなかった日本とベルギーの試合について、「フットボールはこうあるべきだ。スポーツマンシップというものだ」とツィートしているようですが、リネカーの言葉がこの試合の素晴らしさを端的に言い表していると思います。

ところで、今回のW杯で、一躍、流行語大賞の本命になった「大迫半端ないって」は、鹿児島城西高校で2008年12月から開催された全国大会に出場した大迫選手が準々決勝で兵庫・滝川二高を一蹴した際、敗れた滝川二高の中西主将が試合後のロッカールームで号泣しながら叫んだ言葉ですが、中西主将の言葉だけでなく、その言葉を聞いた同校の栫監督が、大迫選手が将来日本代表に入ることを予言した上で、「皆で鹿児島城西を応援しよう」と呼びかけ、イレブンが「おう」と答えた姿が多くの人の共感を得ています。

栫監督、滝川二高イレブンに習えば、今大会、ベルギーを応援しなければならないということになります。

個人的には準決勝でフランス対ベルギーを観ることができれば、事実上の決勝戦であり、白熱した好試合になると思っていますが、この試合が実現すれば7月10日のやはり午前3時から。

そうなると試合後はまた睡眠不足の1日を過ごさなければなりません。

 

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