吉田竜一弁護士ブログ

モリコーネ 映画が恋した音楽家

寒さのせいなのか、体調がピリッとせず、先週、妻と車を走らせ、気分転換にシネリーブル神戸で映画「モリコーネ映画が恋した音楽家」を観てきました。

映画音楽の第一人者といってもいいエンニオ・モリコーネを取り上げたドキュメンタリー映画です。

2時間37分の上映時間が全然長く感じない、これまでに観たドキュメンタリー映画としては、ビートルズを取り上げたEIGHT DAYS A WEEKもよかったけど、モリコーネの人間性に触れることができたという意味では、それ以上に素晴らしいドキュメンタリーでした。

エンニオ・モリコーネを世に知らしめたのは、1960年代に製作されたクリント・イーストウッドが主演した荒野の用心棒、そして夕陽のガンマン、続夕陽のガンマンといったマカロニ・ウェスタンの主題曲で、これらについては小学校か中学校のときにレコードで購入した記憶があるのですが、インタビューに登場してきたブルース・スプリングスティーンが、「夕陽のガンマンを観た帰りにレコードを買いに行った」という話をしたのを見て、思わずレコードを買いに行った自分のことを思い出してしまいました。

その後のエンニオ・モリコーネが数多くの映画音楽を手がけ、アカデミー音楽賞だけでなく、名誉賞も受賞していることは知る人ぞ知る話で、映画にも受賞シーンがもちろん出てきましたが、アランドロンが主演したシシリアン、ジャン・マリア・ボロンテが主演した死刑台のメロディーもエンニオ・モリコーネが音楽担当であったことは、今回、初めて知りました。

それでも、数多くある作品の中で、多くの人がエンニオ・モリコーネと言われてあげる音楽は、ニュー・シネマ・パラダイスと海の上のピアニストだと思います。この2つの作品の監督であるジュゼッペ・トルナトーレが、「モリコーネ」の監督です。

ニュー・シネマ・パラダイスと海の上のピアニストのシーンが思ったよりも相当短かったのが、自分の作品であるからなのであれば、おくゆかしい限りという他ありません。

ニュー・シネマ・パラダイスは、これまで観た映画の中では個人的にも5本の指に入る素晴らしい映画です。

音楽と映画も素晴らしいということでは、ゴッドファーザーと双璧だと思います。

海の上のピアニストは音楽は知っていたものの映画の方は未見だったのですが、シネリーブル神戸の帰り、TSUTAYAによってDVDを借りてきて妻と一緒に観ました。これもよかった。

見終わってから、妻はニュー・シネマ・パラダイスと海の上のピアニストのサウンドトラックをスマホで注文していました。私も借りてウォークマンの中に入れなければと思っています。

モリコーネは、2020年7月に91歳で亡くなるまで、59年間のキャリアで500本以上長編映画音楽を担当しています。数だけでも圧倒されてしまいますが、その中にたくさんの名曲が含まれているところが、モリコーネが映画音楽の父と呼ばれているゆえんでしょう。

映画を観ていて、「映画が恋した音楽家」という副題がピッタリだということがわかりましたが、モリコーネが映画に恋をしていたこともよくわかりました。

やっぱり好きじゃないと、仕事に没頭することなんか、できないんですよねえ。

シシリアン、死刑台のメロディー、ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ等、見直してみたい映画がたくさんできましたが、何よりも、ニュー・シネマ・パラダイスをもう一度見返さなければという気になりました。

ニューシネマ・パラダイスでは火事で視力を失った映画技師のアルフレードが、「視力は失ったが、前より見えるようになった」と話すシーンがありますが、「体力はなくなったけど、前よりは物事がわかるようになった」と堂々といえるよう、まだまだ仕事の方も頑張らなければなりません。

 

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